【JA実践事例紹介】「ここで暮らしたい」を叶える協同の力(前編)
―JAひだ管内「SUN・SUNハウス」における地域づくりの実践―
藤崎綾香 一般社団法人日本協同組合連携機構 基礎研究部 研究員
第30回JA全国大会決議における「くらし・地域活性化戦略」の対応方法の一つとして、「活動・事業を通じた組合員の豊かなくらしの実現(協同活動と総合事業の好循環)」が掲げられている。しかし、少子高齢化や若者層の流出が進む過疎地域においては、やむなく支所や生活購買店舗を撤退し、事業面で組合員のニーズに応えることが難しくなっているJAも多いのではないだろうか。
その一方で、生活インフラ機能の維持が困難な地域においても「ここで暮らしていきたい」と願う住民は存在する。そしてそのような人たちが集まり、「自分たちで地域の困りごとを解決していこう」とする地域づくりの取り組みも各地で行われている。
事業の継続が困難な状況においても、組合員・地域住民の「ここで暮らしていきたい」という願いに対して、JAはどのように応えることができるだろうか。この課題を考える上で、今回はJAとの関わりの中で地域づくりを実現している2つの事例を紹介する。前編では、JAひだ管内で2024年からスタートしたSUN・SUNハウスでの活動を紹介する。
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