第7回「懸賞論文」最優秀賞論文と受賞者インタビュー冨永一郎 JA福岡市
第7回「懸賞論文」最優秀賞論文と受賞者インタビュー
冨永一郎 JA福岡市
前回の7月配信でお伝えした第7回「懸賞論文」で、みごと最優秀賞に選ばれたのがJA福岡市の冨永一郎さんの論文です。その論文を全文紹介するとともに、冨永さんに論文に込めた思いをお聞きしました。
論文全文はこちらから[PDF]とみなが・いちろう
昭和63年3月 九州大学農学部卒業
同年4月 福岡市農業協同組合 入組
平成19年 農業振興課 課長
平成29年 経営企画部 部長
令和2年 企画管理担当常務に就任
現在に至る
論文執筆に至る思いをお聞かせください
冨永:第29回JA全国大会において、JA経営そのものに関する問題意識とともに、組合員との対話活動やメンバーシップ強化、そして役職員教育の重要性が示されました。この一見相反するようなテーマに対し、教育文化活動や支店協同活動に代表される組合員組織活動を「どう考え」「どう行動するか」を少しでも現場の目線から示したかったのがきっかけです。
論文を書き上げられ、改めて感じたことは
冨永:私自身が多くの組合員とのコミュニケーションから学んだことは、論文中で述べた「自分のため、そして人のためになる」という意識こそが教育そして協同活動の真骨頂である、ということ。JAが今後ますますこの価値観を重視し、その「場づくり」を提供できれば、正組合員のみならず准組合員、そして地域全体に存在感が深まり、それは総合事業としての強みを発揮することに繋がるのではないかと考えています。
この記事を読んでいるみなさんに、とくに伝えたいことは
冨永:組合員一人一人の「想い」に寄り添い、それを大事に育てる基本的な姿勢が新たな時代の協同組合に必要だと思います。トップのリーダーシップと、そのようなことが実感でき、自ら取り組める若い職員の育成が重要なポイントだと考えています。
具体例として、論文ではJA福岡市のみそ造りグループを取り上げましたが、JAが現在行っている組織活動の全てにそのヒントはあるように思います。人と人との求心力が小さくなる傾向にある現代の時代背景の中で、私たち協同組合運営者は再度このような価値観を重視した組織運営を旨とすべきではないでしょうか。
8月4~5日に神奈川県横浜市で開催される「家の光文化賞JAトップフォーラム2022」では、懸賞論文最優秀賞の表彰式と冨永さんから特別報告をしていただきます。