【協同の歴史の瞬間】
賀川豊彦の「乳と蜜の流るゝ郷」(その13)
1935(昭和10)年3月号 兄彦吉が「転向」する。
1935(昭和10)年4月号 東助と鈴子の結婚が決まる。
監修/堀越芳昭 山梨学院大学 元教授

兄彦吉が、突然大塩村にやってくる。当初は東助の活動に怒るが、特約組合に将来性がないこと、消費組合の隆盛ぶりを認め、東助に「わしを、消費組合に紹介してくれ」と頼む。こうして二人は上田市に向かうが、東助には鈴子との関係を明確にしたいという目的もあった。

上田に着いた二人を待っていたのは、浅間銀行の倒産騒ぎであった。

お竹のことが気になった東助は、元芸者屋の鶴家に向かうお竹が現れ、東助に教えてもらった信用組合(産業組合)に半額を移したと感謝される。お竹と仲が良かった新聞記者が現れ、信用組合の配慮で預金が戻ってくることを説明する。安堵したお竹は、東助と鈴子の結婚が正式に決まったことを新聞記者に明らかにした。

浅間銀行の預金が戻ってくるという朗報を捨一に届けるために藤井亭に走るが、捨一が亡くなっていることに直面する。葬儀の翌日、東助は鈴子とともに磐梯山の麓に帰っていく。

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公開日:2024/12/02 記事ジャンル: 配信月: タグ: /

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