【協同の歴史の瞬間】
第103回
賀川豊彦『乳と蜜の流るゝ郷』(その7)
1934(昭和9)年『家の光』9月号(上)
東助、偶然に榎本鈴子と再会する。産業組合中央会で激励を受ける。
監修/堀越芳昭 山梨学院大学 元教授

中ノ郷質庫信用組合を出た後、榎本鈴子(芸者時代の春駒)と偶然に再会した。長野・上田市で不良青年真田に春駒が拐帯されて以来の再会であった。鈴子は、この間真田にピストルで脅されながら妾になれと迫られたこと、遊郭に1500円で売り飛ばされたことなどを話した。

その後、産業青年会の立木の案内で東助・鈴子は産業界中央会を訪問する。東助は、赤垣源太郎から「故郷で産業組合作りに頑張ってくれ」「ヤギを奨励したまえ」と激励をぅける。赤垣の大きな話のなかに大塩村という小さい村のことを心配してくれることに感激する。

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公開日:2024/06/03 記事ジャンル: 配信月: タグ: /

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